【単独制作作品No.75 静恋】 Written by Moonstone
躊躇うような素振りをしながらも楽しそうに話す人も居る 誰にも言えない恋はある 不倫とか疚(やま)しいものでなくとも あの人を想う度 私の胸は荒縄で締め付けられる 一言で言えば一目惚れ 久しく恋と縁がなかった私に突然降臨した切なる想い だけど その人には既に交際している人が居る 仲睦まじく歩く姿を初めて見た時 落胆はした だけど その人への想いを捨てられない私が居る 想う人とその相手との間に割り込むつもりはない 想う人に私の気持ちを伝えるつもりもない 想い人が今抱いている幸せを乱すことはしたくない 想い人が居るのにもう一つの想いを知るのは辛いだろう だから私は その人への想いを胸の奥に秘めている 諦めて別の恋を探せと言われるかもしれない だけど この想いを上回る他を見つけられない 捨てられない 諦められない 壊したくない そんな不可能と遠慮が生み出した妥協の産物かもしれない 言って断られた方が楽なのかもしれない だけど 断られることで終焉を迎えるよりこのまま続けていたい 想いを抱き続ける自分に苦しむ一方で それに満足している自分 恋に恋しているだけかもしれない だけど 今はそれで良い 誰にも言えない恋 想うことだけが続く恋 独りぼっちの心のループが 今も静かに続いてる |
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