【単独制作作品No.70 記憶の彫像】

Written by Moonstone

また夢に出て来たね 何の前触れもなく
さっきまで確かに見えていた風景は 微かに白む僕の部屋に戻り
さっきまで確かに見えていた面影は 何処にもない ある筈もない
ある筈もない面影を 夢は記憶の深遠からいきなり掘り起こす

瞳閉じて思い浮かぶは あの頃のままの君
君が去ってから10年
制服がスーツに変わり 教室が職場になったのに
思い浮かぶ君は あの頃のまま
当たり前か 君との記憶はあの時止まったままだから

心の痛手は時の流れで癒された
今残るのは 良き思い出だけ
脳は忘れるように出来ているって言うけれど
そうとばかりも言えない
それが良いのか悪いのか 僕には分からない

時の流れで研磨された 君との記憶の彫像は
被った埃が時々消え失せ 夢となって表れる
今度表れるのは 何時になる?
返って来る筈もない答えを 時に求めてみたりする

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