【単独制作作品No.47 マフラー】

Written by Moonstone

また巡ってきた黒い季節
手はかじかみ 頬が痛くなる
寒風吹き荒ぶこの季節にあるとありがたいもの
それはマフラー 襟元を温かく包んでくれる

このマフラーを編んでくれた女性(ひと)は もう私の隣には居ない
あれから3年 もう彼女のことはほろ苦い思い出となった
このマフラーを巻くと あの頃を思い出す
彼女と並んで楽しげに語らったあの頃を

もうこのマフラーを使う必要はないと言えばない
真新しい上等なマフラーを買う金くらいはある
でもこのマフラーを捨てることは出来ない
このマフラーを捨てることは 彼女との思い出を捨てることでもあるから

未練がましいと言われればそれまでだ
でも私はこのマフラーを捨てられない
彼女との心温まる ほろ苦い思い出を思い起こしながら
今日も私は寒風を凌ぐべくこのマフラーを巻く

ありがとう

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