【単独制作作品No.44 これまでとこれから】 Written by Moonstone
そんな言葉を残して 私の元から彼らは去っていった 何に疲れたのよ 私と疲れるまで付き合ったことがあった? 何に飽きたのよ 私の何処まで知ったっていうの? 何がつまらないのよ 私とろくに会ってくれたなかったくせに 何一つまともに説明もしないで 去っていった彼ら 疲れたのは私 飽きたのは私 つまらなくなったのは私 最後の彼の背中を見送った後 私は思い出と共に愛を捨てた もう要らないから 一人街を歩いていると 一人の男とすれ違った 安売りしてしそうな服 特徴のない顔 掠れた頭髪 見るべきものがない筈のその男が 何故か心に焼きついた 私は急いで振り返る でもその男はもう雑踏に隠れて見えない 思えば私は これまで男に何を求めていたんだろう? 金?私があれこれ強請るようになると 彼は嫌な顔をした 外見?煌びやかに自分を飾ると 彼は顔を顰めた 地位?彼に合わせようとすると 彼は呆れた溜息を吐いた 男に媚び 自分を飾り 背伸びすると 彼らは去っていった 私は 等身大の彼らを見ようとしなかった 彼らは 等身大の私を見ていたのかもしれない 街ですれ違った彼は 今までの男とは違う 自分を飾らず 気になるはずの部分を隠さず 等身大の自分を曝け出していた彼 街を歩けばもう一度 彼に会えるだろうか? もう一度 愛を抱いてみよう |
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