【単独制作作品No.33 春雨の日に】

Written by Moonstone

頬に小さく冷たい感触が走る 見上げれば空は灰色
ポつり、ポツリ、と小さく冷たい感触が数を増していく
雫の競争はやがて雫の一斉行動に代わる
アスファルトの色が変わり、窪みに水溜りが出来ていく

水溜りに波紋が浮かんでは消える
葉に雫が溜まり 大きな雫となって地面に落ちる
気まぐれに移り行く春のこの日
静かに雨が舞い落ちる

傘を差そうか ・・・止めておこう
冷たいだけが際立った季節は過ぎた
冷たい感触の中にも 仄かな爽やかさを感じる
こんな微妙な感覚を味わわない手はない

私は傘を差さずに避難した軒下から外に出る
間もなく頬が水浸しになり 服も濡れる
だが 自然のシャワーはややり心地良い
今日は春雨 濡れて参ろう

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