【単独制作作品No.22 今が夢なら】 Written by Moonstone
希望とやり甲斐に満ちていたあの頃は、遠く色褪せた。 生活の糧を得るために、日々自分の時間を捧げる。 やる気と充実感に溢れていたあの頃は、もはや儚い幻。 疲れ果てた心を収めた身体を横たえ、闇を見上げる。 吸い込まれていきそうな深い藍色に、神秘を感じる。 これからつかの間の眠りに就き、そして目覚める。 そして何時ものように仕事が待つ場に手繰り寄せられる。 今が夢なら覚めて欲しい。白昼夢なら消えて欲しい。 唯生きることに追われる日々が夢なら、もう終わりにして欲しい。 こんな夢なんて見たくない。 せめて夢の中だけでも、幸せと安らぎを感じたい。 目の前がぼやける。意識が遠のく。 これから眠りに就くのか。それとも夢から目覚めるのか。 どちらなのかは私には判らない。 本当の私は何処に居るのだろう・・・? |
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