【単独制作作品No.15 落ち葉よ何処へ】

Written by Moonstone

移り行く季節は確実に冬へと向かっている。
そう言えば・・・落ち葉は何処へ行ったのだろう?
夏から冬への移ろいの季節の中で、道端や地面を埋め尽くした
あれだけの大量の季節の遺言は何処へ・・・?

近隣の住人などが掃除した結果もあるだろう。
しかし、それにしては数が少な過ぎる。
足や自転車で踏む度にクシャクシャと音を立てた木の葉の絨毯は
何時の間にその姿を消したのだろう?

あるものは季節の風に何処かヘ吹き飛ばされ、
またあるものは地面に溶けて還ったか。
何れにしても本格的な冬の訪れを前にして
木々のひと時の演出は人知れず終わりを告げたことに変わりはない。

冷気を多分に含んだ季節の息が私を掠めていく。
吐く息が白い。霧散していく吐息のように落ち葉も姿を消した。
もはやその足取りを追うことは出来ない。
何度となく繰り返されてきた季節の舞台は、また来年も行われるのだろう。
その時には再び、落ち葉の絨毯の感触を確かめるのだろう。
落ち葉が何処に消えたかということなど忘れて・・・。

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