【単独制作作品No.5 笑顔3】

Written by Moonstone

・・・貴方は笑わないのね。  ・・・ええ。
そうよね。こんな理不尽に溢れる世の中だもの。
その理不尽さに恩恵を受けてでもいければ、笑えることなんてないものね。

それなのに笑顔で希望が見えてくるなんて、奇麗事を並べる奴も居る。
何も知らないから笑ってるだけの奴も居る。

笑わない貴方は、物事をよく知ってる証拠よ。

・・・私は・・・笑うことを忘れた・・・。  ・・・え?

私は・・・どんなときに笑うのか忘れた。どんなことが笑えることなのか忘れた。
・・・。
私は・・・笑うことそのものを忘れた。だから・・・笑いようもない・・・。

・・・何も考えてないだけなんじゃないの?
私は絶えず考える。そして悩む。  だったら・・・。
そうすればそうするほど、笑うことが私から遠ざかっていく・・・。
・・・。

笑うことを考えられるだけ、貴方は私より幸せかもしれない。
・・・かもしれない?
笑うってことが、まだ貴方の意識の中にはあるでしょ?
私の意識の中にはもう・・・笑うということそのものがない・・・。

・・・楽しいとか、嬉しいとか、思うことはないの?
そう思うこと自体・・・私には無縁の世界のものに思える。

・・・貴方って・・・幸せ?
幸せだったら・・・笑うんでしょ?

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