雨上がりの午後
Chapter 122 酒宴の場へと二人赴く
written by Moonstone
「ん・・・。」
闇の中から急速に浮かび上がってきた意識が頭の中で光を放ち始める。俺は呻き声のような声と共に目を開ける。
目を擦ってパッチリ開けると、少し驚いたような表情の晶子が映る。
「今起こそうかな、って思ったところだったんですよ。」
「あ、そうなの?それなら寝たふりしてた方が良かったかな。」
「祐司さんは寝たふりが下手ですから、私を誤魔化すのは無理ですよ。」
俺と晶子は微笑む。
俺が寝たふりをするのは、晶子がどんな風に俺を起こすか興味があったからだ。
オーソドックスに体を揺すりながら名前を呼ぶか、鼻を摘んでキスをするか、首筋や脇腹を擽るか・・・。
何れにしても乱暴な真似はしないことは分かっているから、じゃれ合いを期待するようなものだな。
俺は上体を起こしてもう一度目を擦る。まだ若干残っていた眠気は完全に吹き飛んだ。
一体どのくらい眠っていたんだろう?潤子さんが起こしに来ないところをみると、まだ時間には早いようだ。
こういう場合、潤子さんが起こしに来る前に俺と晶子の方から降りて行った方が良いだろう。その方が潤子さんの手間も省けるし。
「晶子。下へ行こうか。」
「ええ。」
俺が立ち上がったのに続いて晶子が立ち上がる・・・が、どうも足元がおぼつかない。
あっ、と思った次の瞬間には、俺は倒れこんできた晶子を抱き止めて少々海老反りになっていた。
晶子の持つ独特の弾力が腕や胸に伝わってくる。晶子は俺の右肩と左腕に手をかけ、全体重を俺に預けている。
背筋を伸ばすとそれほど負担にはならない。晶子は身長の割に軽いからな。
「大丈夫か?」
「ご、御免なさい。足が痺れて・・・。」
俺は笑う以前に申し訳ない気持ちになる。
考えてみれば俺が寝ている間、何十分かは知らないが、晶子はずっと正座していたことになる。
正座だけならまだしも上に俺の頭という重石(おもし)が乗っていたから、正座を止めようにも止められなくて−俺を床に寝かせる気にはなれなかったんだろう−、
痺れを我慢して俺に膝枕をしてくれていたんだろう。
「悪いな・・・。俺が寝ちまったばかりに・・・。」
「祐司さんに膝枕をしたのは私ですから、祐司さんが悪いと思う必要はないですよ。」
「座るか?それで暫く足を伸ばしてれば、痺れは治まっていく筈だから。」
「・・・抱いてください。」
俺は耳を疑う。
今・・・、抱いてください、って言った・・・よな?確か。
今、現に晶子を抱いている格好なんだが、更に、抱いてください、っていうことは・・・こうすることか?
俺は晶子の身体を支えるように回していた両手を晶子の背中に回し、より俺に密着させるように抱き締める。
「こうか?」
「違います。」
「え?じゃあどうしろと。」
「んもう・・・。分からないんですかぁ?」
晶子が鼻にかかったような甘えた声を出す。今まで聞いたことがないような甘ったるい声だ。
まさか・・・潤子さんが来る前に別の意味で抱いてくれ、というわけじゃあるまいな。
いやいや、これは俺の希望、もとい、妄想だ。
それは脇に置いておいて・・・晶子は俺にどうして欲しいんだ?
「歩けない人を運ぶには、どうすれば良いと思います?」
「どうって・・・おんぶか?」
「それじゃ駄目、って言ったら?」
!ようやく晶子がして欲しいことが分かった。つまりはこういうことだ。
俺は屈んで右手で晶子の両足を抱え、ぐいと持ち上げる。世間一般でいうところの「お嫁さん抱っこ」というやつだ。
「正解のご褒美。」
苦笑いしていた俺の首に晶子の腕が巻きつき、頬に柔らかい感触が伝わる。
俺から距離を離した晶子は、俺の首に腕を絡ませたまま悪戯っぽく微笑んでいる。
俺がこういうのに弱いってことを、晶子はよく知ってるからな・・・。
しかし、まさかこのまま降りて行けって言うのか?
こんな態勢のまま降りて行ったら、マスターと潤子さんに格好のネタを提供するようなものだ。
しかも今日はこの後打ち上げが控えている。そこでマスターか潤子さんがバラしてしまいかねない。
初セッション後の酒の席で、俺が晶子に告白したシーンの詳細を白状するように言ったのは他でもない、酒を飲んでもいないのにすっかりご機嫌になった
マスターだったんだから。
「・・・晶子。まさかこのまま・・・。」
「ドアは私が開けますから。」
「そういう問題じゃない。このまま降りて行ったらどうなるか想像出来ないのか?」
「良いじゃないですか。今更隠す仲じゃないんですから。」
そりゃまあ確かにそうだが・・・。
俺が歩き始めるのを躊躇していると、ドアの向こうから足音が聞こえてくる。潤子さんだ!
俺は晶子を下ろそうと身体を屈めるが、晶子は俺の首から腕を離そうとしない。
「私は足が痺れて歩けないんですよ?」
「あ、あのなぁ・・・。」
しれっと言ってのけた晶子を離そうにも離せない−手を離しても晶子が俺の首にぶら下がる状態になるだけだ−俺がどうすれば良いか分からないで居ると、
近付いてきた足音が止まり、ドアがノックされる。
晶子が、はい、と応答するとドアが開いて潤子さんが姿を現す。
潤子さんは目の前の光景が一瞬理解出来なかったのか、ちょっとポカンとした表情をしてから普段のそれに戻る。
「祐司君・・・何してるの?」
「な、何をしてるも何も、晶子を下ろそうとしてるんですけど、晶子が離れようとしないんですよ。」
「私は足が痺れて歩けないから、祐司さんに抱っこしてもらったんです。」
「実はもう治ってるんだろ?」
「まだ治ってません。歩けません。」
「・・・祐司君。」
俺と晶子が押し問答をしかけた時、潤子さんが間に入ってくる。
「あ、はい。」
「そろそろ出発するから、私について来てね。」
潤子さん。仲裁か晶子を諌めるかしてくれないんですか?
俺は諦めが多分に篭った溜息を吐いて、晶子を抱えたまま姿勢を元に戻し、背を向けた潤子さんの後を追う形で歩き始める。
目だけ動かして晶子を見ると、嬉しそうに微笑んでいる。
・・・後でどうなっても良いのかよ。下では潤子さんより恐ろしいマスターが待ってるんだぞ。
そう言えば、告白のシーンの詳細を白状させられた時も、晶子は俺の口を塞いだり周囲の煽りを止めようとするどころか、言ってくださいよ、なんて
暢気なこと言ってたな。人の気も知らないで・・・。
否、知っててやってるのか?その可能性が高いな。こういうことに関しては晶子はやけに積極的だから。
俺は潤子さんに続いて廊下を歩き、階段を下りる。
晶子を抱えてだとちょっと狭いから、晶子を折り畳むような形で両腕を中央に寄せる。すると晶子の吐息が俺の頬に当たる。
周期的で微風のようなそれは、俺の胸を高鳴らせる。
どうして全身を知っている相手を抱きかかえたり、その吐息を感じたりすると、こうも胸が高鳴るんだろう?俺自身分からない。
「あなた。そろそろ出ましょう。」
「ああ。・・・おっ、井上さん。祐司君に抱っこされてのご登場か?まるで披露宴みたいだな。」
「そう見えますか?」
「見える見える。」
「マスター。俺は晶子が足が痺れて歩けないって言うから、こうやって降りて来たんですよ。晶子と一緒になって遊ばないでください。」
俺はマスターに言った後、晶子の方を向く。その表情は、どうしてそんなに照れるんですか、と言っているようだ。
「まだ痺れてるのか?」
「もう治りました。」
「それじゃもう良いな。此処から先は自分の足で歩け。」
「せめて玄関までつれてってくださいよ。」
「おい。」
「祐司君。こういう場面では男の子が女の子を優しくリードするのが、二人の仲を強固なものにする秘訣よ。」
潤子さんも全然あてに出来ない。
俺はまた諦めが多分に篭った溜息を吐いて晶子を抱きかかえたまま玄関−正確には勝手口−まで連れて行く。
その途中でもう一度目だけ動かして晶子を見ると、これまた嬉しそうな顔をしている。
これを見ると怒る気が急速に失せていく。怒る代わりにまた溜息が出る。
俺は玄関の前で屈んで晶子を下ろす態勢を作る。
晶子はようやく俺の首から両腕を離して自分の足で立つ。その様子からは、足が痺れていたという痕跡はまったく見当たらない。
「流石に駅前まで抱っこするのは祐司さんが辛いでしょうから、止めておきますね。」
「当たり前だ。」
俺は照れ隠しにぶっきらぼうに言って、さっさと靴を履いて外に出る。
夏真っ盛りと言っても夜になるとそれなりに涼しくなるもんだ。機材を搬出する時には夜の空気を感じてる余裕はなかったから、尚更そう思うのかもしれない。
続いて晶子が出て来てすぐさま俺の左腕に両腕を絡める。男の身体にはない独特の柔らかさと弾力がはっきり伝わってくる。
それで折角落ち着きを取り戻した心臓がまた早く鼓動するようになる。
この感触は腕どころか、手や唇でたっぷり堪能したことがあるっていうのに・・・。
まったく何故なんだろう?それだけ俺と晶子の関係は新鮮なままだっていうことなんだろうか?
「あら、晶子ちゃん。早速腕組み?」
潤子さんの声が後ろから届く。またネタを提供してしまったことになる。ああ、何か打ち上げに行きたくなくなってきたな・・・。
「ええ。習慣ですから。」
「違うだろ。」
「どっちの言うことが本当なの?」
「潤子さんが信用出来る方が本当のことを言ってる、ってことでどうですか?」
そういう問題じゃないだろう。もう言うのも馬鹿らしくなってきたから言わないでおく。
「難しいわねぇ。祐司君も晶子ちゃんも信用出来る子だし・・・。」
「真剣に考えないでくださいよ、潤子さん。」
「どうしたんだ?」
「あ、マスター。」
俺は一瞬救いになるかと思ったが、その甘い考えは直ぐ霧散する。
こういう時、マスターは潤子さんよりあてにならない。それどころか煽り立てる方だ。
何を言われるのかと思うと、別の意味で胸が高鳴る。
「あなた。晶子ちゃんは祐司君と腕を組むのが習慣だ、って言うし、祐司君は違う、って言うのよ。どっちの言ってることが本当だと思う?」
「だから潤子さん。真剣に考えないでくださいってば。」
「人前で腕を組むのが習慣ってことは、それだけ仲が良いってことだから、井上さんの言うことが本当なんじゃないのか?」
「そう言われれば確かにそうね。じゃあ、晶子ちゃんの言う方が本当ってことで。」
「・・・違うんですけど。」
もう反論する気力も否定する気力も沸かない。
俺は三度諦めがたっぷり篭った溜息を吐くと、俺と晶子と同じように腕を組んだマスターと潤子さんの後を追って歩き始める。
待ち合わせ場所は胡桃町駅西口だから、車を使わなくても行ける距離だ。マスターが酒を飲むつもりなら、車を使うか使わないか以前の問題だが。
夜の町を歩くのは珍しいことじゃない。どちらかと言えばそれこそ習慣になっていることだ。
だが、何時もは晶子と二人きりで歩く夜道を、腕を組んだマスターと潤子さんの二人と一緒に歩くのは初めてだから、結構新鮮な気分だ。
「貴方と外でお酒を飲むのって、何時以来かしら。」
「結婚してからは小宮栄に行くにしても、俺は車だから酒は飲まんし・・・。本当に何年ぶりだろうな。」
「最近は、日曜日でも今日行く居酒屋くらいしか開いてないもんね。小さいお店は私達が店を閉めて行った頃には全部閉まっちゃってるし。」
「家で二人で飲む酒も良いが、たまには外で二人で飲みたいもんだな。」
前を歩くマスターと潤子さんの会話を聞いていると、遅い時間まで、しかも月曜以外殆ど毎日店を経営しているが故の不自由さを感じる。
子どもが居ればまた違うんだろうが、マスターと潤子さんは子どもを作らないっていう約束をしてるし、二人きりを雰囲気のある場所で楽しむ、というわけには
なかなかいかないんだろう。それを考えれば、俺と晶子は随分恵まれてるよな・・・。
人気の少ない通りを抜けて大通り−片側1車線になるだけだが−に出る。
此処までは普段の俺と晶子の帰り道と大差ない。しかし此処からが違う。
普段は晶子の家がある方向へ歩くところだが、今日はマスターと潤子さんの後に続いて駅のある方向へ向かう。
暫く歩いていくと、俺と晶子が初めて出会ったコンビニや本屋が見えてくる。あれからもうすぐ2年になるんだな・・・。
やがて見慣れた風景と建物が見えてくる。俺と晶子が通学で使う胡桃町駅だ。
今日が日曜ということや時間がやや遅いこともあってか人はさほど多くないが、大抵の人は、俺や晶子の方を見て、否、マスターと潤子さんの方を見て
一瞬物珍しげな表情を浮かべる。
やっぱり髭面マスターと女優顔負けの潤子さんの組み合わせは人目を引くようだ。それに加えて腕を組んでいるから、尚更だろう。
歩道橋のような連絡通路を通って西口に出る。
そこには桜井さんと勝田さんが居た。こっちに向かって手を振っている。
桜井さんと勝田さんは使う楽器が軽くて小さい方だから、直ぐ片付けてこっちに来れたんだろう。
「おっ、早いな。」
「まあな。そっちも早いじゃないか。しかも二組揃って随分仲の良いことで。羨ましいねぇ。」
「お前もたまには嫁さんと腕組んで街歩け。注目されるぞ。」
「注目されるのは、髭面のお前と潤子さんのペアだからこそだ。」
「何だ何だ。人を犯罪者みたいに。」
「潤子さんをサックスで酔わせて自分のものにしたくせに。」
マスターと桜井さんの会話は漫才みたいだ。コンサートのMCでも度々客を笑わせてたし。
こういう会話が出来るのは、それだけ気心が知れた仲だからこそだろう。こういう友人って良いよな。
ふと、成人式会場前で一緒にスクランブルライブをした高校時代のバンド仲間の顔が脳裏に思い浮かぶ。
あいつら、今頃どうしてるかな・・・。
少し待っていると、連絡通路から青山さんと国府さんが姿を現した。
青山さんは少し驚いた様子で、国府さんは、おおっ、という表情で俺と晶子の方を見る。
俺と晶子が腕を組んで街を歩く仲だと分かって驚いているんだろうか。
これまでの練習後の酒の席で、俺と晶子が付き合っていることは周知の事実になってる筈だが、腕を組むというのはやっぱりちょっと特殊なんだろうか。
「随分仲良いね、君達。」
「へえ。文彦さんと潤子さんと同じように腕組んでるなんて、なかなか見せ付けてくれるね。」
青山さんと国府さんから軽い冷やかしが飛んで来る。
住宅街に面している東口と違って繁華街に面している西口はこの曜日のこの時間でも−明日が月曜だということは意識にないんだろうか−結構人が居るから、
出来れば手を繋ぐ程度にしたいんだが・・・。
それを晶子に言ったら、どうしてそんな冷たいこと言うんですか、なんていう目で見詰められるだろうし、泣かれでもしたら非難の矛先が俺に集中するのは
目に見えている。照れ隠しに頭を掻くのが精一杯だ。
「これで全員揃ったな。それじゃ行きますか。」
「祐司君、晶子ちゃん。はぐれないようにね。まあ、大丈夫だと思うけど念のため。」
「はい。」
「分かりました。」
マスターと潤子さん、そして桜井さん達が歩き始めたのに続いて俺と晶子も歩き始める。
駅の西口側に来るのは久しぶりだな。
最初に来た時はまだ付き合う前で、今日と同じく熱出してぶっ倒れた俺を泊り込みで看病してくれた晶子への礼に食事に誘った時だっけ。
右も左も分からないのに著感を頼りに中華料理店に入ったよな。
今思えば礼になってないような気がする。
まあ、晶子は喜んでくれたし、味も予想以上に良かったから結果オーライか。こんなのばっかりだな、俺。
年長者集団−こう表現するのが一番手っ取り早い−の後を追って歩いていくと、幾つもの料理屋や居酒屋が見えてくる。
途中で俺と晶子が入った中華料理店の前を通り過ぎる。
その時、俺の左腕が軽く何度か突かれる。俺が晶子を見ると、晶子は笑みを浮かべている。
「憶えてます?さっきのお店。」
「ん・・・。憶えてるよ。」
「祐司さんに食事に誘われて、凄く嬉しかったんですよ、私。祐司さんが言い難そうに話を切り出したことも憶えてます。」
「あの時は晶子に対する意識が変わり始めた頃だったからな。結構緊張してたんだぞ。」
「断られると思ったんですか?」
「何て言えば良いか・・・、頭の中で考えが纏まる前に口が動いちまったから、って言えば良いかな。だから直ぐに口篭もったんだ。俺は誘いの言葉をポンポン
出せるタイプじゃないからな。自分で言うのも何だけど。」
「ペラペラ誘い文句を並べられる方が違和感を感じますし、不器用でも自分の言葉を使って誘ってくれた方が嬉しいです。」
「俺がもっと晶子をリード出来るようなタイプだったら、晶子をやきもきさせずに済んだだろうな。」
「良いじゃないですか。一緒に歩いていけば。」
「・・・そうだな。」
嬉しいことを言ってくれる。
こんなことを言ってくれる女を、試したとはいえ結果的にある日いきなり自分をポイ捨てした女と同列視して邪険に扱ったんだ、と思うと申し訳ない。
その分、これまでとこれからを大切にしていかないとな・・・。
更に歩いていくと、以前晶子と遊園地に行った帰りに立ち寄った居酒屋が見えてくる。
さっきは晶子から尋ねられたから、今度は俺から尋ねてみるか。晶子のことだから尋ねるまでもないだろうけど。
「あの居酒屋、憶えてるか?」
「勿論ですよ。祐司さんと遊園地にデートに行った日の帰りに夕食を兼ねて入ったお店ですよね。ビール大ジョッキで乾杯したこと、今でも憶えてますよ。」
「本当によく憶えてるな。」
「祐司さんとの思い出は、全部心のアルバムに大切に仕舞ってあるんですからね。」
晶子は微笑んでみせる。
心のアルバム・・・か。時に投げ出したくも、焼いてしまいたくもなるものだが、時にはそんな部分も開いてみたくなる不思議なアルバム。
心に焼き付いた動画と音声を克明に記憶しているそんなアルバムを、晶子との思い出でいっぱいにしたい。
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