2019年12月15日更新 Updated on December 15th,2019
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2019/12/15
[平穏と言える日]
 服薬して休んだことで風邪の前兆の頭痛は収束。ぼちぼちと原稿を執筆しつつ、日用品の買い出しなどをする、ゆったり流れる時間を過ごしています。深夜から未明にかけて有名な天体ショーの1つ、ふたご座流星群が見られる模様。天候は良好ですが、月がかなり明るいので微妙かも…。
 シャルがそういった次の瞬間、集団で添乗員を怒鳴りつけていたツアー客が、一斉に顔を引き攣らせる。だんだん後ずさりしたと思ったら、悲鳴を上げて散り散りに逃げ出す。シャルが、添乗員が魔物か何かに変貌する様子を見せたんだろう。傍から見ていると、勝手に驚き慄いて逃げ出していったようにしか見えない。
 僕とシャルは添乗員に近づく。ピンクの帽子と学校みたいな制服の小柄の若い女性。少なくとも十数人は居たと思うツアー客に集団で怒鳴られた直後だからか、目が潤んでいて怯えた様子を見せている。

『ほう。タイプの女性のようですねー。』
『!違う!そんなんじゃないから!』

 久しぶりに聞いたような気がする、シャルの抑揚が極端に減った、2オクターブくらい低い声。脳にダイレクトに響くから恐怖感が凄い。
謎町紀行 第1132回
written by Moonstone

「添乗員だと、何度かこの町に来て状況の変化を知ってるかもしれない。シャル。ツアー客を落ち着かせるか追い払うか出来る?」
「後者は容易です。実行します。」

2019/12/14
[頭痛勃発]
 風邪の前兆の頭痛が勃発して難儀しています。頭痛の特に困るところは思考を邪魔されること。原稿執筆は思考が伴わないと話にならないので、頭痛がある間は原稿の進捗が非常に滞ります。大人しく休みますかね…。
「町が完全に自給自足かつ部外者立入禁止ならこのままでも成り立ちますが、そうはいかないですね。サポートをすることも出来ますが、今回は気が進みません。」
「人数が多すぎるね。」
「あのくらいの人数なら、負荷の上昇率は0.35%ですから大した問題ではありません。1人の女性に集団で食って掛かる性根が気に入りません。」

 よく見ると、ツアー客らしい集団は、1人の制服姿の女性に口々に詰め寄っている。恐らく添乗員だろうけど、添乗員に文句を言ったところでこの奇怪な現象が解決する筈がない。事故や災害で運転見合わせになった鉄道とかでも見る光景だけど、文句を言うより対策を講じる方がよほど建設的だと思う。
 この手の集団設問は、女性より男性、若者より年配者がよくやらかす傾向がある。実際、今回も男性が前面に出ている。添乗員は孤立無援。あまりにも不利だし、何より理不尽すぎる。僕もこの手の世代には働いていた時に嫌な思いをさせられたことがあるから、シャルにサポートを依頼する気にはなれない。
謎町紀行 第1131回
written by Moonstone
「見聞きは出来なくても、物理的に存在はしていますから、何もサポートなどがないとぶつかるでしょうし、向こうにとってはぶつかったのに謝りもしないので立腹したんでしょう。」
「これは深刻だね…。この町全体の風評被害が広がるよ。」
2019/12/13
[希望・在宅勤務]
 朝が弱い(夜行性)、PCで多くの作業が出来る&はんだ付けも可能(測定機だけは流石に)、という性質上、在宅勤務の導入を切望しています。なかなか導入の見通しが立ちませんが、休暇を利用しての疑似的在宅勤務で、やっぱり夜行性で基本引き籠り体質だなと再確認しています。原稿頑張るぞー(棒)。
 享楽園はこのホテルから車で10分くらい。駐車場も完備。最初の調査ポイントとして選ばない理由はない。朝食を済ませた僕とシャルは、早速享楽園に向かう。シャルのサポートを受けている今は、ちょっと車が多めの街並みと、行きかう人々が作り出す都心部の風景が見える。
 シャルが言うには、今現在も画像処理をしないと人は全く視認できないそうだ。事故が起こらないのが不思議でならない。無機物は何故か見えるのが不幸中の幸いか。もっとも、誰も乗っていない車が動いているように見えるから、予備知識がないとパニックになっても不思議じゃない。
 駐車場は適度に車がある。適当なところにシャル本体を止めて出る。…ん?何だか騒がしいな。出入口のところで集団が騒いでいる。見たところツアー客みたいだ。

「人が誰も居ないのに彼方此方でぶつかる、何かにぶつかったと思ったら頭を殴られた、とか言っていますね。」
「市外からの観光客だから、この町の人が見えないんだ。」

謎町紀行 第1130回
written by Moonstone
 何しろ広いし、時間はある。シャルの大規模調査はサンプルの追跡も必要だから、一定時間かかるだろう。ただ待っているより何か手掛かりがないか探す方が良い。ふとしたきっかけで手掛かりが得られるかもしれないし、些細な情報が実は重要な情報だったりする。
2019/12/12
[疲れ気味]
 連日昼食以外ほぼノンストップで業務をしていたことで、自分でも「疲れている」と感じる状況です。こういう時は休むに限ります。来週を乗り切れば多少楽になる…筈。
 共通するのは、視界に重大な悪影響を及ぼすこと。人間の情報の大半は視覚で得ているという。それが事実上使用不能になると、ほぼ坑道不能になると言って良い。実際、シャルのサポートを受けるまで、僕は周囲に何がいるか分からなくて、身動きが取れなかった。

「この町を回ってみましょう。」
『ヒヒイロカネは勿論、この現象の手掛かりが得られるかもしれません。』
「そうだね。どんな場所がある?」
「まずは…此処ですね。享楽園。」

 シャルはスマートフォンにマーカー付きの地図を表示する。この町の名前にもあるアヤマ湖を含む一大庭園だ。本格的に回ろうとすると、1日では足りないくらい広いらしい。名前は知っているけど、こうして訪れることになるとは思わなかった。
謎町紀行 第1129回
written by Moonstone
 もしかして、オクラシブ町に深刻な災厄と深い傷跡を残した、あの知能を持ったご神体を設置して去ったという人物が、このアヤマ市に居るんじゃないか?今は居ないにしても、どこかにその痕跡があるんじゃないか?現象の傾向も似ている。直接攻撃はないけど、普通じゃあり得ない現象を生じるってところ。
2019/12/11
[CADでレイアウト]
 会議場のレイアウトを作る必要に迫られて、CADで作ってみました。移動や回転は自由、基準となる線や距離も書ける、と何かと便利です。CADの性能か私の使い方の問題か、距離の値が実際の値と縮尺の値から少しずれてしまいますが、分かれば良いという観点なら十分でしょう。こちらも早く終わらせたい…。

『ヒヒイロカネは現在も捜索中ですが、今のところスペクトルは検出できていません。影響を及ぼしている確率は高いと私も思います。』
『この町の人かどうかの判断や境界線とか、そういうものがあるかもしれないね。一定期間滞在したら、僕とシャルもこの町に来た人には見えなくなるとか。』
『!それはあり得ますね。追跡調査の条件に滞在期間も加えます。』
『頼むよ。今は情報を多く入手しないと推測も十分に出来ないから。』

 時間帯、正確には可視光の強度で見えるか見えないかが決まることは判明したけど、それがこの町の居住者や通勤通学する人に限ったものか、一定時間を過ぎると影響を受けるもので、今の現象はその結果なのか、色々分からないことが多い。それを正しく推測するには出来るだけ多くの情報が必要だ。
 こんな奇怪な現象はヒヒイロカネの影響によるものだと考えられるけど、それがどうして起こるのかは不明だ。確か、オクラシブ町の深い霧は、一定レベルの知能を持ったヒヒイロカネが共鳴することで発生していた。この町の超常現象も、ヒヒイロカネが影響しているとしたら…!
謎町紀行 第1128回
written by Moonstone
 この前のホーデン社絡みの一大捜索・回収案件は別として、今までの案件では、割と特定の土地や自治体にヒヒイロカネの影響が及んでいた。この今の科学では説明できない不可解極まりない現象も、ヒヒイロカネが近くにあるから発生している確率が高いと考えられる。
2019/12/10
[原稿増えた]
 担当する原稿が1点増えて、サンプルは手直しすることに。前者は既に骨格が出来ていて(つい先週のことだから記憶も鮮明)、サンプルの修正は方針が決まっているので、あとは時間だけ。時間がかかった案件は無事提出しましたが、一難去ってまた一難というか、業務量が全然減らない…。

『そのとおりです。私がスリープモードから復帰した時点で、既に通常の可視光分析と音声の周波数と振幅の分析が出来ない状況でした。』
『他に泊まっている人もいると思うけど、びっくりだよね。夜にチェックインした時には普通に人がいたのに、起きたら全然いないなんて。』
『パニックを避けるため、他の宿泊者にもリアルタイム処理を行っています。その結果、重要と思われる情報を得ました。』
『それって?』
『1つは、ヒロキさんと私と同じく、この町に来た外部の人は、すべて同様の現象−可視光強度によってこの町の人が見聞きできない現象に見舞われることです。もう1つは、この町の人には現象が生じていないことです。』
『この町に在住かどうかで、超常現象が出たり出なかったりするってことか…。』
『この町に在住か、仕事や通学で来ているかは、大規模な追跡調査が必要ですから、現時点では断定できません。ですが、この町に在住もしくは通勤通学で関係がある人には、一連の現象は影響がないのは間違いありません。』

謎町紀行 第1127回
written by Moonstone
 シャルと一緒に部屋を出て、エレベーターで1階に降りてレストランへ。僕にはフロントやレストランに人がいるのが見えるし、料理を取る時のトングが容器に当たる音や、談笑したりしているのが聞こえる。これもシャルのサポートがあるから出来ることだろう。
2019/12/9
[サンプルを作る]
 相変わらず引き籠って業務報告書の原稿やサンプルの作成をしています。原稿はこれまでどおりとして、サンプルはこれまでにないタイプで、どれが良いか私だけでは判断しかねるので、複数のサンプルを作っています。レタッチソフトでも作れますが、微妙な違いを複数並べる時はPowerPointが役立ちます。
 キー操作でページを捲れて(PageUp&Down)、ウィンドウを予め並べておけば、キー操作で別系統のサンプルと切り替えることも出来ます(Ctrl+Tab)。この手のサンプルは作り手のセンスが問われるところですが、こればかりは作ってみて評価を受けないと分かりません。…自信はありません。

「調査結果が出ました。日光の量、具体的には可視光の強度によって視認できるかどうかが決まります。」

 カジュアルな服に着替えたシャルが浴室から出て来て、開口一番超常現象の理由を告げる。可視光の強度で見えるかどうかが決まるのなら、昨日の時点で不可解だった、「次第にシャルがリアルタイム処理をしなくても視認できるようになった」「夜は普通に見えた」理由が分かる。
 夕暮れ時だから次第に可視光が少なくなる。夜も明かりはあるけれど、日光の明るさに比べれば微々たるもの。だから「次第に見えるようになった」し、「夜は普通に見えた」わけだ。問題は音声。音声は空気の振動だから、可視光の強度とは関係ない。それも視認できるかどうかと連動していたのが分からない。

「音声が視認と連動している理由も判明しました。レストランに行きましょう。朝ご飯を食べながら説明します。」

 外は曇りだからか薄暗いけど、街灯が織りなす明かりよりは絶対明るい。ということは、僕の知覚だと誰も居ないし何も聞こえないホテルになっているだろう。シャルのサポートがないと、誰も居ないレストランで食器だけが勝手に動いたりするホラー映画みたいな光景を目の当たりにすることになる。
謎町紀行 第1126回
written by Moonstone
 翌朝。シャルに起こしてもらって目を覚ます。少し酒が入ったのもあるだろうけど、長丁場の運転はやっぱり疲れる。シャルのパジャマは、僕がプレゼントした、僕が着ていたワイシャツ。起き抜けに見るとびっくりする。起こしてくれる時にシャルが屈むから、緩い胸元から立派なものが見える。
2019/12/8
[寒くて外出する気になれない]
 急激に冷え込みが強くなって、暖房は勿論のこと、外へ出る意欲が大幅に減退しています。車は暖房が強化されたので、10分もすれば十分暖かくなりますが、玄関から車までの時間も嫌に思えてなりません。たった1分あるかないかですが、それすら嫌だと思うくらい寒さが苦手で嫌いなわけです。
 「此処へ行ってみたい」という場所はありますが、強く思うほどでもないので、自宅に籠っています。することは業務報告書関連がメインで、発表準備やイレギュラーな用件でなかなか手が付けられなかった分を取り戻しています。これで良いのかという気持ちもありますが。
 人間に見えない光も同様で、赤外線を検出できるカメラだと見えるし、強度によって色を付ければサーモグラフィになる。紫外線を検出できるカメラは一般的じゃないけど、虫は見えるものがいる。蛍光灯に蛾とかが群がるのは、蛍光灯が紫外線を発するからで、それが美術館とかでは展示物の劣化に繋がるから、蛍光灯の代わりに最近はLEDが多い。
 到着時刻が夕方近かったし、予想外の出来事でパニックになったから思いつかなかったけど、赤外線や紫外線がシャルに認識できるかどうかも鍵になるかもしれない。何しろ情報が少なすぎるから、考えられる要素をすべて当たって、そこから推論を組み立てていくしかない。

「シャル。赤外線や紫外線の認識状況も調べてくれる?」
「勿論です。私も昼間はとっさにレーダー照射で対応しましたけど、赤外線や紫外線の認識状況次第では、得られる見解が異なってきます。」

 シャルはレーダーでそこに何があるか認識して、形状などをリアルタイム処理で僕の脳に表示していたんだな。見えないものに対してレーダー照射を思いつくのは、僕じゃ無理だ。どちらにせよ現状は「結果は寝て待て」だな。状況が定常的じゃないのも推測を難しくする…。
謎町紀行 第1125回
written by Moonstone
 透明化するのは軍事用として実用化の段階に入ったという。シャルの航空部隊とかで使われている光学迷彩だ。「見える」ことは、物体が反射した光を認識することだ。可視光をすべて吸収すると真っ暗に見えるし、全部貫通して向こう側のものが反射した光が見えると透明と認識される。
2019/12/7
[間もなく完了]
 土日を挟んで完了する見通しが立ちました。完了すれば当面の大きな課題はない…筈。業務報告書以外は。こちらも自分の担当分は年内に片づけないと。
 昼と夜の顔が違う町は、繁華街だとよくある話だ。昼は人っ子一人いない町が、夜になるとネオンが煌々と輝き、人が溢れる町になるとか。ただ、それは人が昼と夜で別のところにいるからそうなるわけで、しかも町と言っても局所的。町全体から人が消えるなんてあり得ない。
 気になるのは、僕だけじゃなくて、シャルも見えなかったということ。勿論シャルは持ち前の能力ですぐに対処したけど、生身の人間とは違って全身がセンサと言っても過言じゃないシャルでも通常だと見えなかったというのは、人間だから作用するものじゃないってことだろう。
 人間だけに作用するとなれば、たとえばごく小型のコンタクトレンズのようなものが目に入って、有機物を見えなくするという仕組みが考えられる。だけど、シャルにも見えなかったってことは、視覚全体に作用するってことだ。人間だけじゃなくて、他の動物やカメラにも作用するってこと。
謎町紀行 第1124回
written by Moonstone
 シャルとの食事を済ませて店を出る。シャルのサポートはないそうだけど、普通に人が見えるし、雑踏などの音も聞こえる。到着した時のあの誰も居ない、なのに車は事故も起こさず走っている、目を疑う光景は何処にもない。昼と夜で町が切り替わったような錯覚を覚える。
2019/12/6
[待機中]
 諸事情で進展がないまま待機中です。焦燥感はありますが、待つ以外出来ません。今日決着がついてほしいですが…。

『航空部隊を展開していますが、無機物は一切影響を受けないようです。もし受けるようなら交通事故続発で大パニックになるでしょう。』
『本当に奇妙だね…。発現の条件が何となく分かりそうなくらいで、細かいところは何も分からない。』
『航空部隊でアヤマ市と周辺を調査しています。再現性を確認するため明日の朝までかかりますから、今は用心するに留めてください。サポートは勿論万全に行います。』
『そうだね。分からないことばかりだし、考えるにしても情報が少なすぎる。』

 これまでの経験を超える理解し難い超常現象の発現条件や現象の先着後着の関係性など、一定期間の調査が必要なことが多い。こればかりはシャルの調査結果を待つしかない。恐らくヒヒイロカネが関係しているんだろうけど、今のところそれも検出されないと来ている。不思議な、否、不気味な町だ。
謎町紀行 第1123回
written by Moonstone
 あと、この町に来ている人が、後でこの町に来た人には見聞きできるかどうか。僕とシャルも明日この町に来た人には姿が見えなくて声も聞こえないかもしれない。これも直接気概が加わる確率は今のところ低いけど、今後もそうだとは言い切れない。
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