2018年6月22日更新 Updated on June 22th,2018
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2018/6/22
[ストレス蓄積中]
 兎にも角にも業務過多。おまけに無用なトラブル(Adobeの駄目っぷりには辟易するばかり)の対応が加わり、更にスケジュールが遅れて行きます。疲労に加えてイライラが募っているのが嫌でも分かるレベルです。せめてスケジュールどおりに進められれば。ね…。
 トミホジャンクションに差し掛かる。うわ…。車の多さも結構なものだけど、それよりスピードが凄い。低速で走っているトラックとかに、後方から車が接近して急ブレーキを踏んで、けたたましくクラクションを鳴らして車線変更をする様子が頻繁に展開されている。
 流石にシャルは正確な分析と的確な加速で合流する。走行車線2車線に追い越し車線1車線。ナビによると此処も国道32号バイパスらしいけど、これまでより全体的にスピードが上がり、遅い車に対する攻撃性が増している。クラクションが彼方此方で鳴らされる様子は、物凄く殺伐としている。

「何でこうもスピードを出すんだろう?」
「一言で言ってしまえば県民性です。A県の交通死亡事故件数と死亡者数は、30年連続ワースト1です。」
「これじゃ事故も起こって当然だよ…。」
「ココヨ市はこれに輪をかけて酷い状況です。しっかりハンドルを握っていてください。」
「わ、分かった。」

謎町紀行 第626回
written by Moonstone
 バックミラーを見ると、シャル本体に近づいた車がどんどん追い越し車線へ移動していくのが分かる。100kmでも痺れを切らすほど急ぐ理由って何だろう?高速道路だとどんなスピードになるのか想像も出来ない。ほんの僅かなミスで大事故に発展する危険を全く考慮していないのか、自分はそんな事故を起こさないっていう確固たる自信があるんだろうか。
2018/6/21
[改善しないニュース速報]
 Firefoxの大幅改訂(改良とは言わない)以降、このページの「ニュース速報」が機能しない−まったく表示されない状況が続いています。この手のトラブルで最も有力なAdblock Plusを一時停止しても効果なし。導入しているTwitter用フレームワークがFirefoxに拒否されていると考えています。
 Cookieを有効にしても駄目で、別のTwitterフレームワークも、Operaでは有効でもFirefoxでは無効なことから、Twitter用フレームワーク自体がFirefoxに拒否されているという推論が成立する確率が高いです。この状況が続くとTwitterを利用したニュース速報が意味を成さないので、別の方策を検討する段階です。はた迷惑な改訂です。

「シャル。スピード出し過ぎじゃない?」
「いえ、このバイパスの制限速度は100kmです。追い越し車線の走行車は120km以上出ています。」
「一般道なのに制限速度が100km?」
「このバイパスを含むA県の幹線道路と高速道路区間は、制限速度規制特区とされています。」

 シャルの説明だと、日本の道路の制限速度、特に高速道路は諸外国に比べて厳しく、それが慢性的な渋滞や無理な追い越しによる事故を誘発しているという指摘がある。将来的な制限速度の緩和を目指して、特定のバイパスや自動車道で制限速度の緩和が行われている。それが制限速度規制特区と言う。
 もっともな理屈のようだけど、どうも違うような気がする。高速道路でもしっかり渋滞は発生するし、現にその収束の見通しが立たない上に到着時間は一般道走行の方が速いっていうシャルの分析で高速道路を下りた。高速道路で事故が起こると、単独では済まずに2台3台巻き込んだ酷い事故に発展しやすい。
 そもそも渋滞が起こるのは、事故を除けば車間距離を無暗に詰めることと、スピードの調整が下手なことだ。自動運転が普及してもあくまで基本は運転者のアシスト。運転者が無茶な運転をすれば結局自動運転の意味はなくなる。しかもスピードを無暗に挙げると車の燃費が低下する。制限速度の緩和にそこまで意味があるとは思えない。
謎町紀行 第625回
written by Moonstone
 バイパスとは思えない道路を疾走する。僕は体裁上ハンドルを握ってるだけだけど、基本HUD、偶にナビ画面を見ていると意外と退屈しない。道路は湾曲部分を過ぎて、トミホジャンクションへの直線経路に入る。直線経路に入ったからか、スピードが更に上昇する。此処、走行車線だよね?そもそも、一般道だよね?
2018/6/20
[飲食店の新規開拓]
 本業多忙のあまり、帰宅する頃には食事をするには遅すぎる時間になることが常態化しています。帰宅途中で食事をするのが当面の対応策ですが、赴く飲食店がごく限られている事実に直面。行った先で不味い料理が出ると気分が最悪になるリスクを負うには、現状では精神的に耐えられるか疑問です。今もお話する気力があまりありません。
 この国道32号バイパスは、僕とシャルが下りたトミモトインターにかなり近いところから、一旦海沿いに湾曲してそこからココヨ市に向けて北西にほぼ真っすぐ伸びる。途中、トミホジャンクションで、僕とシャルが走ってきた高速道路と接続する。シャル本体は今、海沿いに湾曲する部分を走っている。

「高速道路みたいなバイパスだね。制御は大丈夫?」
「はい。問題が生じるレベルではありません。」
「高速道路があの状態だから、僕とシャルのように高速道路を下りた車も居るだろうけど、それにしてもスピードが凄いね。」
「ココヨ市を含むA県は、新幹線やリニア高速の駅もありますが基本的に車社会です。車での移動を前提にして道路や町が構築されています。」

 僕が住んでいた町も車社会だったけど、鉄道が私鉄1本だけでバス路線が脆弱だった。新幹線やリニア高速の駅は私鉄で乗り換え含めて1時間かかった。ココヨ市は高速鉄道に不自由しないのに、敢えて車社会にしているのか。車の生産数や関連企業が多いから、それを使う場を整備してるってことか?
謎町紀行 第624回
written by Moonstone
 このバイパス、料金所とサービスエリアがない高速道路という感じだ。スピードも常時80kmは出さないと流れに乗れない。片側2車線だけど、走行車線でこれだ。追い越し車線は猛烈な勢いで車が通り過ぎていく。今は90km出ているから、追い越し車線側は100km超えは確実だ。
2018/6/19
[朝の地震]
 大阪を中心に大きく揺れた地震で、居住地も若干揺れました。ただ、起床間もない頃で完全に寝ぼけていたので、硝子戸がガタガタと揺れたのを「ドアを強く閉めたせいか」と思った体たらく。結局通勤途中のラジオ速報で地震発生とかなり大きな揺れだったことを知りました。道路の渋滞も地震が原因の1つだったようです。
 本当に地震などの天災は唐突にやって来るものだと痛感します。居住地も何時地震に見舞われるか分かりません。今のところ(1)保存食と水の常時備蓄(2)医薬品の集約(3)寝室から重量物を遠ざける−は実行していますが、緊急用品(ライトや軍手など)の整備も進めて、いざという時に備えるようにします。
 土地勘がないところを運転するのは、これまでの行程も同じ。なのにシャルが本体制御を自分で行うと言い出すだけの「難しさ」って何だろう?都心は一方通行が多くて、運転し辛いとは感じる。僕がこの旅に出る前にドライブに出かけたところは郊外が殆どだったから、都心部の複雑な道路にはあまり慣れていない。

「シャルが言うんだから、任せた方が良いね。その間、運転席も換わる?」
「いえ、運転席にはヒロキさんが居てください。そうしないと危険が増します。」
「?どういうこと?」
「ココヨ市に入ったら嫌でも分かりますが、車の町と言われるのは、自動車の生産数や関連企業の多さが理由ではないんです。」

 何だか嫌な予感がするな…。事前情報はシャルの方が直ぐ精度が良いものを増やせるから−常時検索と最適化と分析をしているようなものだ−、シャルの言うとおりにした方が賢明だ。一体ココヨ市では何が待ってるんだろう?
 高速道路の渋滞はかなり深刻なようで、1つ目の渋滞で20kmを超えるという情報が入った。シャルは分析の結果、一般道を走行した方が速いと判断して、ココヨ市があるA県に入ったところにあるトミモトインターで降り、少し走行したところから乗れる国道32号バイパスに乗った。
謎町紀行 第623回
written by Moonstone

「渋滞の車線規制があるから?」
「それもありますが、ココヨ市は土地勘がない人が車で移動するにはかなり難しいところだからです。」

2018/6/18
[何時以来かの自宅清掃]
 昼に転寝をしていて不意に足や腕が痒くなって目が覚めました。徐に掻いて痒みを押さえた後、ふと「埃やダニが原因じゃ?」と思い、何気なしに掃除機をかけたのを皮切りに、自宅の1階部分を掃除して回りました。水回りはほぼ完全。他はまだ途上ですが、見た目に「前より綺麗になった」と分かるレベルには片付きました。
 何をしているだろうという疑問はありましたが(基本的に掃除は嫌いでストレスにもなる)、ふと目を向けるとそこにあった、チラシや包みの山の大半がなくなり、見た目にはすっきりしました。掃除でストレス解消という方も居られますし、掃除をしようと思うくらいストレスが溜まっているようです。
 ココヨ市は日本有数の大都市。新幹線やリニア高速も全て停車する総合駅があって、特にリニア高速駅の誘致に成功した前後から企業のこのエリアの拠点とされることが増えて、急速に高層ビルや大規模ショッピングセンターやタワーマンションが建設されている。特に自動車の生産数は全国一を維持していて、関連企業も数多い。市の予算規模は地方の県のそれを超えるくらいだから、市の平均所得もかなり高い方だ。
 僕もこの旅に出る前、出張で2、3度来たことがある。地下鉄やバス路線も充実しているし、宿もそこそこある。だけど、何故か移動に不便と感じた記憶がある。あまり憶えてないけど、最寄駅から妙に歩かされたり、ひたすら地下道を歩かされたりした記憶はある。
 こんな日本有数の大都市にヒヒイロカネがあるとしたら、何処だろう?タカオ市の例のように、都市部は現代のジャングルと言えるところもあるから、捜索は骨が折れそうだ。駅やショッピングセンターは人が多いし、警備が厳しいところもある。何処にあるか分からないヒヒイロカネ捜索は、傍から見れば不審者扱いされるかもしれない。

「ヒロキさん。ココヨ市に入るあたりから、運転は私がします。」

 注文した料理が運ばれて来て、食べ始めたところでシャルが言う。
謎町紀行 第622回
written by Moonstone

「そういえば、次の目的地って2つ目の渋滞の先あたりだよね。」
「はい。ココヨ市−車の町と言われています。」

2018/6/17
[店巡り]
 平日に買い物に行くのが難しくなってきて、生鮮食料品はまだしも、距離的に行くのに時間がかかる店や、閉店が早い店でないと買えないものが不足してきました。幸い睡眠はそこそこ取れたので、気分転換も兼ねて店巡りをすることに。帰る頃にはかなりの荷物になりましたが、不足分は完全に解消するでしょう。
 今時通販で色々なものが買えますが、中には特定の店でしか扱っていないものもあります。居住地は地方都市にありがちな車社会で、その手の店は車でないと非常に行き辛い&交通機関だと乗り継ぎが非常に悪いetc.という土地柄。不足分を一気に買い込んだせいか、多少ストレス解消にはなった気がします。
 途中断続的な渋滞にはまったのもあって、サービスエリアに入るのは2回目になる。到着予定時刻が1時間ずつ延びていくのにはげんなりさせられるけど、シャルのアシストがあるから寝ていても良いとあって、精神的にはさほど疲弊した感覚はない。まだ昼過ぎだし、焦ることはない。
 渋滞を反映してか、サービスエリアは混雑している。エネルギーステーションはガソリンも水素も行列が出来ている。ナチウラ市の出発前に水素を満タンにしておいて正解だった。少し遅い昼食も兼ねて、駐車場にシャル本体を止めてレストランに向かう。シャルは相変わらず視線を集めながら僕と手を繋いでいる。
 サービスエリアのフードコートは家族連れでほぼいっぱいでも、レストランは値段設定もあってか割と空いていることが多い。此処でもその傾向に合致していて、待たずに席に案内される。席は窓際じゃないけど、特にこだわりはないから十分。ゆったりした座席配置だから落ち着いて食事や会話が出来る。

「何だか渋滞が酷いね。帰省ラッシュはもう少し先なのに。」
「西行きで追突事故が複数発生したようです。」

 シャルがスマートフォンに情報を表示する。シャル独自で収集して分析する交通情報は、物凄く緻密だ。この先23km先と67km先で追突事故、3車線のうち2車線規制か。これじゃ渋滞もする筈だ。渋滞は一度発生するとなかなか消えない。運転制御が高度になっても、自分の運転に妙な自信を持つ輩がそれをOFFにして、暴走や車間を詰めたりすることで結果事故からの渋滞発生と相成るのは、今も昔も変わらない。
謎町紀行 第621回
written by Moonstone
 シャルの問いかけに、僕は言葉に詰まる。事実だからな…。今シャルがどんな表情をしてるか、大体想像できる。「そうだと言いなさい」的な笑みを浮かべて僕を見てるだろう。否、そうに違いない。間もなくイイダテインターに入るから、運転に集中することを言い訳しておこう…。
2018/6/16
[文書作成集中期間]
 割り込みで複数の文書を作成する必要が生じ、どちらも最終案まで完成させました。その分帰宅は通常どおりずれ込みました。天候は微妙ですし遠出する気力はあまりないので、スイッチをオフにして休養に徹しようと思います。夏コミケの新刊準備は体力回復次第です。もう少し早く帰りたい…。
 そのシャルと手を繋いで泳いだりゴムボートで寛いだり、浜辺で日焼け止めクリームを塗ったりしたのは、かつての僕の環境では考えられない。刺すような視線を感じたこともあったけど、それはシャルを連れている代償だからちょっとばかり、否、かなりの優越感を覚えた。
 次の目的地はどちらかと言うと市街地。タカオ市の例でも都市部はヒヒイロカネの探索が難しいと感じる。現代のジャングルは高度なテクノロジーを隠蔽するにはむしろ好都合な面があるのかもしれない。だから、次にシャルの水着姿を見るのは当分先になるだろう。

「四六時中捜索するわけじゃありませんから、海やプールに出かければ見られますよ。」
「今度の目的地だとプールの方が近いかな。だけど…。」
「私の水着姿を他の人に見られたくないとかー?」

謎町紀行 第620回
written by Moonstone
 シャルが悪戯っぽい笑みを浮かべる。分かってて言ってるな…。でも実際、あのスタイルであの水着は大半のグラドルが裸足で逃げ出すレベル。シャルは自分の容貌のレベルの高さを理解してる。そういう人がスタイルが分かる服装になると、視線を集めるものになる。海水浴場はまさにシャル・オンステージだった。
2018/6/15
[疲れ蓄積中]
 本業が収束するどころかますます拡大・激化することが濃厚で、1日があっという間に職場で過ぎて行きます。体力面がそろそろきつくなってきました。少し早めに休むことにします。
 次の目的地は4時間ほど。最寄りのイイダテインターまで、何度か走って渡った国道を走る。クロヌシは本当の意味で伝説になった。伝説の存在に寄生して悪事を企て働いていた連中は破滅への道を邁進している。それを見届けるのは僕とシャルの目的じゃない。これから先は検察と裁判所、そして有権者が決めることだ。

「まだ暑い季節は続きますから、機会を見つけて海やプールに行きましょうね。」
「シャルは泳ぐのが気に入ったみたいだね。」
「身体が浮かぶ感覚が気に入ったのもありますけど、ヒロキさんの注目の度合いが増すんですよね。」

謎町紀行 第619回
written by Moonstone

「良い人達でしたね。」
「うん。出来るだけ早く出たいと思った町だったけど、旅館と食べ物は良かった。」

2018/6/14
[教材の確認]
 例年、基礎的な座学と実習の講習会を開催します。例年同じ教材を使っていて、基板は自家製(機械で作る)でしたが、受注が殺到している現状ではもはや自家製を用意する余裕はなく、実習時のトラブルを減らす(はんだが短絡しやすい)目的もあって、外注化しました。その基板が届いたので、動作確認のために早速実装。
 基板を外注すると、面倒なスルーホール処理(基板の表裏を繋ぐ穴)がなく、はんだの短絡も意識的にしないと出来ないので、実装はやはりスムーズです。動作も確認できたので、後は部品を含めた仕分けのみ。これも面倒と言えば面倒ですが。新しい教材を考えたり試したりする時間が取れないのが嫌ですね。
 これから先、ヒヒイロカネがあるところに人間の悪意があるんだろうか。人格OSを搭載されなければ生物のような機能を有するとはいえ金属でしかないヒヒイロカネが、文明レベルが大きく違うこの世界に持ち込まれたことでどうなるか、手配犯は考えずに持ち込んだんだろうか?それとも…、分かっていたからこそ?

「ヒヒイロカネを回収すれば、このナチウラ市みたいに伝説は本当に伝説になるかな。」
「なりますよ。必ず。」
「ヒヒイロカネと絡む相手がどんな手を使って来るか分からないから、知恵を絞っていかないとね。」
「はい。私も全力でヒロキさんをサポートします。」

 ヒヒイロカネに纏わる考察は尽きない。だけど、それは僕の旅の本来の目的じゃない。ヒヒイロカネを回収していくこと。その旅にはシャルが居る。全てを捨ててこの旅に出た僕の意思は変わらない…。
 翌日。何となく住んでいた感覚があった旅館をチェックアウト。クロヌシが出現する条件を探るのもあって5回も滞在を延長した。決済はカードで完了しているけど、朝食を済ませたら従業員の大半が見送りに出てくれた。名残惜しさを感じつつ、シャル本体のシステムを起動して次の目的地に向かって出発した。
謎町紀行 第618回
written by Moonstone
 これまでの回収では、全てヒヒイロカネを悪用する輩が居た。詳細は違えども、動機の根幹にあるのは「他人を犠牲にしてでも自分を護り、利益を得る」という利己主義の塊。手配犯の持ち出しの意図は不明だけど、そのために警備員や作業員を殺害したというし、ヒヒイロカネを悪用しようとする者は心が共鳴でもするんだろうか。
2018/6/13
[復刻≠復元]
 本業で10年以上前に複数製作した機器の受注がありました。当時とは回路CADは違い、図面はあるけど製作用データは存在しない模様。図面を基に復刻に着手しましたが、部品が表面実装になり、当時は面倒だった配線の簡略化(出来るだけ基板上で済ませる)を考えると、復刻というより現在の環境での復元という形です。
 午後いっぱいかけて復刻ならぬ復元はほぼ完了し、製造用の最終処理を行う段階まで来ました。あの時は入り乱れる配線に閉口しながら組み上げた記憶がありますが、今回も配線自体は変わらないので、いかに短時間で組み上げられるかが他のスケジュールに影響します。当時と決定的に違うのは仕事量も同じです。
 高度なものであるならより使う側が慎重に使わないといけない。だけど、その背景になるべき倫理やコンプライアンスが叫ばれても不祥事は尽きないどころか、ばれたのが不運であり、ばらした者が悪という観念さえ未だにある。それどころか内部告発=裏切りという図式が綿々と続いてさえいるのが実情だ。これじゃ倫理やコンプライアンスどころの話じゃない。

「シャルの世界でヒヒイロカネを取り扱うには、講習とか試験とかある?」
「身上調査の上、2段階の記述試験と2段階の適性検査をパスして、専任講習を一定期間受講して初めて免許が交付されます。免許の更新も記述試験と適性検査を全てパスしないと出来ません。」
「やっぱり相当厳しいんだね。当然とは思うけど。」
「ヒヒイロカネは使い方次第で人間や社会に重大な危害や悪影響を及ぼす恐れがあるので、扱う人間は専門性もさることながら非常に高い倫理性が要求されます。いかに機械化しても機械で及ばない領域があって、そこに人間が介在する以上、どうしても個々の人間の倫理観が必要になるんです。」
「材料や道具のレベルと人間の倫理のレベルは比例しないんだよね。悲しいけど、そういう現実がある以上、この世界からヒヒイロカネを回収する以外にないね。」

謎町紀行 第617回
written by Moonstone
 クロヌシがかつて人を食らい、これまでは人を攫っていたのは、人間にそのようにプログラムされたか躾けられたかの結果でしかない。あくまでヒヒイロカネは物質であり材料であって、使うのはあくまで人間。その人間が悪意に塗れていれば、ヒヒイロカネが悪意で使われる。包丁や銃と同じだ。
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