Moonlight PAC Edition 第67号 2008.3.7発行
編集、発行:Moonlight PAC編集委員会
本号のトピックス
★TOPページを大幅リニューアル予定/JavaScriptとCSSを用いたプルダウンメニューを導入
★Internet Explorer7(IE7)の自動配信について/新TOPはIE7にも対応
★Photo Group 1がご来場者数20万を突破/美術部門では初の大台突破
★短期連載企画「ブログに見るWebページ構築と課題」第2回
★作品投稿について/PAC運営委員会
★TOPページを大幅リニューアル予定/JavaScriptとCSSを用いたプルダウンメニューを導入
 芸術創造センターのTOPページはこれまでHTMLのみを使用してレイアウトしてきました。理由としては、(1)設立当初から長く使い続けてきた表示確認ブラウザであるNetscape4.7では、普及し始めていたWebページのデザインをHTML本体とは別に定義するCSS(Cascading Style Sheetの略)への対応が不十分だったこと、(2)Netscape4.7からFirefoxに移行してからもCSSが主なブラウザ(Firefox、Internet Explorer(以下IE)、Opera)で異なることが挙げられます。
 時代の流れでPCの高解像度化が進み1024×768以上の解像度が多くなり、一方でWebページにも利便性・操作性を向上させることが求められるようになって来ました。中でも縦方向にスクロールさせる手間は意外と利用者にとってストレスに感じられるもので、芸術創造センターでは長編連載作品が1編数十以上に及ぶことや短編でも複数公開中であることから、縦スクロールの削減の必要を感じていました。

 やはり時代の流れで、常時接続・ブロードバンド環境の普及を背景に、一時は閲覧者側でOFFにするかWebページでの利用が敬遠されたJavaScriptによるHTMLやCSSのリアルタイム変更技術であるAjax(Asynchronous JavaScript+XMLの略)が普及しています。代表的な事例としてはGoogle社のGoogle Mapsが挙げられます。芸術創造センターのアクセス解析を見る限りでは、使用者が自らの判断でインストールするFirefoxとOperaは、最新バージョンのリリースに合わせて利用者のブラウザのバージョンも移行しており、IEは6以降に集約されています。
 以上のことを踏まえ、芸術創造センターでも順次CSSによるレイアウト手法を導入する方針を固めました。まずはTOPページからレイアウトを変更し、リニューアルする方針です。具体的な項目としては前述と一部重複しますが、(1)レイアウトをCSSで行う(2)縦スクロールを削減するためにプルダウンメニューを導入する−以上2点です。

 現在リリース候補を公開中で、本号発行時点でのバージョンはRC4です。プルダウンメニューと芸術創造センターのロゴ周辺(更新内容やアピール文などの表示)はレイアウトが固まり、芸術創造センターがお世話になっている検索ページのバナー一覧などフッタ部分の調整を進めています。リリース候補はTOP上段の芸術創造センターのロゴをクリックすることでご覧いただけます。ご利用の際にはJavaScriptをONにしてください。リリース候補はFirefox、Operaの最新版とIE6、並びにIE7で表示と動作の確認を行っています。
 第65号で既報のとおり、芸術創造センターはブラウザの下位互換性を重視しており、アクセス解析でも過去のブラウザをご利用の方が見られます。リニューアル実施に際しては事前に無記名アンケートを実施してご来場者のブラウザや閲覧環境を把握して過去のブラウザでも最大限表示されるよう心がけ、実施前に十分な周知期間を設けます。よって、ある日いきなりTOPページがリニューアルされるということはありません。

 AjaxやCSS若しくはJavaScriptによるプルダウンメニューは多数存在しますが、ご来場者のネット環境が必ずしも常時接続・ブロードバンドではないことを前提に、イメージファイルを使わずCSSやJavaScriptは出来るだけファイル容量が少なくなるようにしています。この形式を各グループやコンテンツにも順次導入していく方針です。改装の間にグループやコンテンツが閲覧不能になることは極力内容に心がけます。リリース候補をお使いいただいたご意見ご感想をお寄せくだされば幸いです。(Web技術チーム/芸術創造センター運営委員会)
★Internet Explorer7(IE7)の自動配信について/新TOPはIE7にも対応
 ニュース速報で既報のとおり、2008年2月13日よりMicrosoftからInternet Explorer7(IE7)の自動配信が始まりました。通常の月例パッチに混在しているので、何も知らずに通常の感覚で「はい」をクリックしているとPCの再起動後にIEがいきなり外観から大きく異なるということになりかねません。

 幸い、本号発行時点でIE7の自動配信に関する問題は発生していないようですが、ご来場者でWindowsXPとIE6の組み合わせの方はタスクバー右側の表示と修正パッチインストール時に十分ご注意ください。尚、IE7は対応OSがWindowsXPかVistaのみで2000以前のOSは非対応です。また、VistaにはIE7がプリインストールされていますので今回の自動配信は関係ありません。前掲記事のとおり、リニューアル予定の芸術創造センターTOPページはIE7でも表示・動作確認を行っています。(芸術創造センター運営委員会/Web技術チーム)
★Photo Group 1がご来場者数20万を突破/美術部門では初の大台突破
 2008年2月上旬、美術部門第1写真グループがご来場者数20万を突破しました。美術部門では初めての大台突破です。美術部門は客員(投稿・寄贈)が全3グループ中2グループを占めており、美術部門第1写真グループは美術部門唯一の独自グループです。

 美術部門第1写真グループは芸術創造センター開設の年である1999年の10月に設立されました。当初はグループ設立の動機である空や雲の移り変わりを撮影対象としていましたが、徐々に身近にある花や草木、建造物にも対象を広げて季節の移ろいや人造の美を写真で捉えるようにしてきました。

 課題はこちらも長期に及ぶ新作公開の停止です。前回の新作公開から本号発行時点で約10ヶ月が経過しており、新作公開が急がれます。写真撮影には当然ながら現地に赴く必要があることや撮影した写真から公開するものを選定する作業に時間を要することが新作公開のペースを鈍らせていますが、現在のところ美術部門唯一の独自グループとして精力的な活動が望まれるところです。

 尚、客員の美術部門第2CGグループもご来場者数20万を突破しました。客員とご来場者の皆様に厚く御礼申し上げます。(美術部門第1写真グループ/芸術創造センター運営委員会)
★短期連載企画「ブログに見るWebページ構築と課題」第2回
 連載開始の前号では主にブログの急速な普及の理由をWebページ制作/管理者の立場から論じました。今回はWeb技術の観点からブログの普及の理由を展開していきます。(Web技術チーム)

 Webページ制作において大きな課題となるのがページデザイン(レイアウト)です。ブログではページ制作者がサービス提供側であらかじめ用意された多数のテンプレートから選べます。HTMLやCSSの知識があれば自由にカスタマイズ出来ますが、ブログによるWebページ開設では最低限PCをワープロとして使用出来るだけの知識と技術があることが条件ですので、カスタマイズ出来るページ制作者は限定されます。HTMLやCSSの知識がある人でも記事の執筆や掲載に専念したい場合は、ページデザインを1から考えるよりテンプレートから選択することになるでしょう。テンプレートはブログ公開前は勿論のこと、公開途中でも自由に変更出来ます。季節やページ制作者の趣味や気分に応じて即座にページデザインを変更出来ることは大きな魅力です。

 このページデザインの自由度の高さは、CSSによって実現されています。ブログのソースを見てみると、HTMLの標準化団体であるW3Cで非推奨タグとされているfontタグやcolorタグがなく、代わりにdivタグやspanタグが多数存在することが分かります。fontタグやcolorタグでも指定したい文字列を個別に設定出来ますが、ページデザインの変更の度合いが大きいほど作業が大変になります。CSSを使えばHTMLファイルの記述を変更しなくてもdivタグやspanタグ或いはその属性−難しい単語ですが要はタグの内部に記載するパラメータであるid属性に対応する部分を変更すれば該当部分を簡単且つ即座に変更出来ます。テンプレートでブログのデザインが大幅に変更出来ることは、CSSがあるからこそのものと言えます。

 HTMLはブラウザが解釈を進める際に構文(タグ)のエラーで表示を停止したり条件分岐をしたりすることなく、ひたすらファイルの上から下へと解釈するだけの言語です。このような言語を「非手続き型言語」と言いますが、その性質上ページデザインはどうしても下方向に伸びる方向で展開しやすくなります。縦に長いページですと閲覧者は必要な分だけスクロールさせなければなりません。制作者はひたすら縦に長いファイルを上から順に記述する必要があり、ページデザイン変更の際には検証や変更を行う箇所を上から順に探すことになります。そうなると利便性や保守性の面で劣ります。CSSを使用することで、HTMLでは内容の記載に専念してページデザインはCSSで行うという役割分担が出来ると共に、適用するCSSを修正・変更することで簡単にWebページのレイアウトを変更出来ます。

 CSSも正体はHTMLファイルと同じくテキストファイルで、テンプレートに含まれる各種イメージファイルはHTMLにおけるimgタグと同様の形式でイメージが存在するディレクトリを指定することで表示させています。ブログのテンプレートはブログサービス提供側があらかじめ用意したCSSの一覧と言えます。一覧から選ぶといっても、ブラウザで行うという性質上ユーザーインターフェースでファイルの選択を意識させる部分は殆どなく、多数のデザインから気に入った若しくはページの内容に合致するものを選択すれば良いシステムとなっています。このようなWeb技術によって、ブログがWebページ開設へのハードルを大きく引き下げることに成功しているのです。(続く)
★作品投稿について/PAC運営委員会
 投稿規程を設けて以来一度も投稿作品の受付がありませんが、当ページでは作品投稿を歓迎しております。規定に関しては投稿規程をご覧戴くとして、ジャンルはオリジナル小説、二次創作作品、ファンタジー、恋愛・・・。著作権侵害やマナー違反のもの以外は、既存のグループ以外の作品も受け付けています。新規ジャンルで複数回数の投稿が確約されるのでしたら、新規グループを立ち上げます。

 「作品は投稿したいけど、このページはどうも敷居が高い」とお思いの方、ご心配は無用です。Moonstone主幹も暗中模索の状態から投稿を始め、それが進展して自分のページ立ち上げに至ったという経緯があります。「始めの一歩」は誰にでもあります。その「始めの一歩」をこのページで踏み出してみませんか?それがきっかけでネット作家として名を馳せることも決して夢ではありません。必要なのは貴方の作品とほんの少しの勇気です。

 「こんな作品じゃ人前に見せられない」と不安になる気持ちも分かります。しかし、価値観で左右される命題において、賛否両論が生じるのは必然的です。非難や否定を恐れず、自身の制作スタンスを堅持して作品をネットを介してこの世に送り出して欲しい、と願わずにはいられません。当ページがその足がかりになれれば幸いです。皆様からの投稿をお待ちしております。(芸術創造センター運営委員会)
編集後記
●自衛隊の潜水艦「なだしお」が浮上の際に民間漁船に衝突して多数の犠牲者を出した事件があったことを憶えている人はどれくらい居るだろう。東京湾付近で護衛艦「あたご」に民間漁船が衝突して、民間漁船に乗り込んでいた親子2人が行方不明になった事件で例示されて思い出したという人も多いだろう。マスコミは「最新鋭の護衛艦が何故衝突事故を起こしたのか」という論調だが、マスコミは「最新鋭なら手ぶらで目隠しをしていても操縦出来るし危険回避も出来る」と思っているのだろうか。だとしたらあまりにも無知と言う他ない。最新鋭のシステムを搭載しているといっても、集約される情報から状況判断を行うのは人間の眼であり頭である。「あたご」が搭載しているイージスシステムも広範囲のレーダーで広い視野角を持つが、レーダーで捉えた他の船や障害物を回避するのは人間の仕事だ。
●また、イージスシステムはあくまで防空、言い換えれば空からの攻撃に備えるものだ。「あたご」は世界でアメリカ、スペイン、そして日本の3カ国しか保有しないイージス艦であり、イージス艦は戦闘機を艦体に多数積載する代わりに防空装備が非常に限られる航空母艦の護衛を行う軍艦だ。防空に広い視野角を有していることが海上にも広い視野角が適用されることと等価と考えているなら、これまた無知と言う他ない。更に、専守防衛が建前である筈の自衛隊が何故自国が保有しない航空母艦の護衛役を保有しているのか疑問視しないのも甚だおかしい。疑問視することはすなわち自衛隊の存在の否定であり、日米安保条約の否定に繋がる。日米同盟を社是とするマスコミが護衛艦の存在を疑問視しないのはある意味当然だ。
●日本における国軍はあくまで国家体制=国体の維持と反対勢力圧殺のために動く組織であり、国民を守るための組織ではないということは、何時の間にやら忘れ去られた感のある自衛隊の情報保全隊による国民運動の日常的な監視でも既に明らかだ。航空母艦を保有しないのに存在する護衛艦が起こした衝突事件は、日本国軍の国体優先・国民無視の体質が脈々と受け継がれていることを示すものであり、全体の9割が沖縄の米軍基地に集中するアメリカの海兵隊が繰り返し起こす事件も併せて自衛隊の存在や日米安保条約への疑問を抱かないなら、被害者や犠牲者が出た事件を教訓とすることにはなりえない。(M)

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